とりあえず戯言から話します。
実家の方の雷凄いらしいです。つい先日、信号機までが停電したらしいですよ。
弟いわく
「フェイトさん、サンダーフォールしすぎwww」
だそうです。こっちもサンダーフォールされてはいますが、ぶっちゃけ実家程の威力はないと思います。だって、実家のは聞いてるだけで怖くなるのに、こっちじゃ特に何も感じないんだもの。
きっと実家じゃトライデントスマッシャーが飛んできたんだな。
でもそう考えると、この世には一体何人のフェイト・T・ハラオウンが存在する事になるのだろう(笑)
あと、昨日髪切ってきたんですが、その際にふと
美容師さんの手付きって何だかえろいと思う。
とか考えてた訳ですよ。そんな訳なので、きっとそのうちネタとなってこのブログに登場するのではなかろうか。美容師フェイトさんなネタが…。確実にえろ路線だと思う。
という戯言を述べたところで、続きから連載SSです。
朝、気だるい身体を無理矢理起こすと準備を始める。
いつもの事だが、やはりフェイトは姿を消していた。こういう時は仕事が入ったという以外の返事は来ないので、もう連絡はしない。わかっている事を聞いても無意味だからだ。
本来なら、今日は土曜日で学校も休みなのだから、精神的にも肉体的にも疲労している身体を休ませたいものだが、今日はアリサ、すずかと出かける約束をしている。
最近は都合が合わず、なかなか遊ぶ事が出来ないので、せっかくの機会を台無しにする事など出来ない。
そう思いながらも準備を終えると朝食を食べる為に部屋を出る。
疲れてはいるが、気分は物凄く良かった。
家を出て、二人と合流してからいつものコースで買い物を楽しみ、喫茶店でお茶をする。
普段は両親が経営する喫茶店で接客をしているからだろうか、客としてもてなされるのはどうも落ち着かない。だが、飲み物が運ばれて来る頃には会話も盛り上がり、そんな気持ちはいつの間にか消えていた。
「で、どうなったのよ?」
「ふぇ?何が…?」
紅茶を一口飲んでから口を開くアリサに、首を傾げる。すると、アリサの表情が険しい物へ変わった。
「もう忘れたの!?告白よ、こ・く・は・く!!昨日会ったんでしょ?」
そこで漸く昨日のアリサとの会話を思い出す。昨日はあまりにもフェイトと一緒にいた記憶が強いので、すっかり忘れていたのだ。
そこで再び昨日の事を思い出した。冷たい唇が触れたかろ思えば、しなやかな指が優しく愛撫して――。
自然と顔に熱が集まって来る。そんな自分を見て、アリサは溜息を吐き、すずかは苦笑する。
「一体何を思い出したのかしら…?」
「にゃは、にゃはは…」
誤魔化そうと若干引き攣った笑みを浮かべてアリサを見ると、またもや盛大な溜息を吐いた。何を考えていたのか、既にバレているようだ。
「まぁ、何にせよ、うまくいったのね。良かったじゃない」
「うん…。有難う、アリサちゃん、すずかちゃん」
「私は何もしてないよ。でも、これからもお幸せにね」
そう告げるすずかに対して笑顔で応えると、自分の紅茶を一口飲む。
二人は何も知らない。だからこうして祝ってくれている。だが、もしも自分とフェイトの関係が禁忌であると知ったら。その時も二人はこうして祝ってくれるのだろうか。背中を押してくれるのだろうか。
それがあるからこそ、フェイトの事は、何も言わない。否定されてしまうのが怖いから。
「(死神に恋してる、って言ったら、アリサちゃんなんか凄く怒りそう)」
アリサが自分に対して反対する姿が容易に想像出来る事に、心の中で僅かに苦笑した。
* * *
真っ暗な部屋。その中でベッドに座り、彼女を待つ。
明るくても構わないとは言っていたが、きっと明るいよりは暗い方が良いだろうから。
そろそろかな、なんて考えていたら不意に後ろから抱き締められる。身体の冷たさが、フェイトであると証明していた。
「フェイトちゃ……んぅっ」
振り向いて名前を呼ぼうとしたのに、途中で唇を塞がれる。
初めは触れるだけ。だが暫くすると唇にフェイトの舌が触れて、無理矢理抉じ開けられた。口腔を犯す舌の冷たさが、まるで自分の熱を全て奪ってしまうように感じて、ゾクゾクする。
気持ちを紛らわせる為に自分のパジャマを強く握ると、それを見たフェイトの手が、自分の手に触れた。
こうして手も口腔も、身体の全てにフェイトの冷たい身体が触れているのに、自分の身体の熱は奪われるどころか上がっていく。
「ふぁ……んむ、ぅ」
「なの、は…」
相変わらず身体は冷たいままだが、フェイトも昂っているのがわかる。契約によって繋がっている魂が、教えてくれている。
「なのは…良い?」
ゆっくりと頷くと、フェイトの右手が胸元に触れ、更に奥へ進む。そして、魂に触れた。
「は……っ、あぁぁ、あ…」
「ん……」
よく味わうようにゆっくりと精気がフェイトへ吸収されていく。元々強過ぎた刺激が、それにより快感へと変わり、どうしようもない程、熱が身体に溜まっていく。
涙の浮かぶ目でフェイトを見ると、当たり前のようにキスが降りて来た。昨日の食事から、事ある度にフェイトにキスされている気がする。
確かに、キスされた方が良いと言ったのは自分だが、困ってしまう。好きな気持ちが抑えられなくなってしまいそうで。どうしたらいいのかわからなくなる。
「ん…っは、あ……」
フェイトが手を離したと同時に身体を虚脱感が襲う。もう何度もされている筈なのに、未だに慣れない。
「……大丈夫?」
「うん…」
小さな声に返事をすると、フェイトに抱き上げられ、仰向けに寝かされる。
「疲れたよね、もう寝ようか?」
黙ったまま、首を横に振った。寝てしまったら、きっとフェイトは帰ってしまう。
それは嫌だ。まだ、傍にいたい。
「フェイト…ちゃん」
だが、そんな我儘を口にする事は許されない。言葉を飲み込んでから名前を呼ぶ。すると、再びキスが降って来た。
「なのは…泣かないで。大丈夫だよ。どこにも行かない。なのはが起きるまで傍にいるから…」
こういう時、言葉じゃなくても伝えられる事が便利だと思える。名前を呼ぶだけでも、フェイトは全てを理解してくれるから。だから、きっと前からフェイトは全てわかっていてくれたのだろう。自分がフェイトに抱いているこの感情も。
「フェイト、ちゃん」
(――好き)
心の中で呟くが、フェイトからの返事はない。
なくて、いいのだ。
言葉にしなくてもわかるのだから。自分の気持ちも、フェイトの気持ちも。
(――知ってるよ…)
返事の代わりに紡がれた言葉と、キス。今の自分にはそれだけで十分だと思えた。
* * *
何かが自分に触れる感覚で目を覚ます。寝るつもりはなかったのに、いつの間にか寝てしまったのだろう。
「…ごめんね。起こした?」
申し訳なさそうに謝るフェイトに対して首を左右に振ると、安堵したような表情が返される。
「どうしたの…?」
「……ううん。ね、そっち入ってもいい?」
普段なら、身体が冷えるから、と理由を付けてフェイトを受け入れる事はほとんどない。特別な事がない限りは。
だが今日は、その特別に値するかもしれない。
目に見えない何かに押し潰されそうな瞳に、縋るように出された手に、フェイトを拒む事が出来なかったから。
首を縦に振ると、フェイトは死神らしからぬマントを外し、髪を解いてからベッドの中に潜り込んだ。すると、自分の体温で温められていたベッドの中が、急速に冷えて行く。
「なのは……」
名前を呼ばれたかと思えば、腕が背中に回され、引き寄せられる。フェイトの頭をそっと撫でると、パジャマが強く握られた。
「ずっと……傍にいて…」
それが今のこの状態の事だけじゃない。『これから先もずっと』という意味合いなのはわかっている。
以前の自分ならば、契約だから、という理由でフェイトに従うだけだったかもしれない。
だが今は違う。逆に、いさせて欲しいと懇願するだろう。それ程までに、フェイトが好きになっている。それが禁忌であるとわかっていても。
「傍にいるよ……。ううん、傍にいてくれなきゃ嫌だよ。フェイトちゃん」
「……うん」
フェイトの顔をこちらへ向かせると、唇をフェイトのそれに触れさせる。出会ってから初めての、自分からのキス。
フェイトは驚いたような表情を見せてから、嬉しそうに微笑んだ。
だが、その日を境に、フェイトは姿を消す事となる――。
後書き
やっと半分くらいです。
今後急展開になるかと思います。そろそろはやてさんも活躍する頃です。そして、物語の真相に徐々に近づいていくかと…。
アリサさんやすずかさんもまだまだなのはさんを支えてもらいますので、登場しますよ!
真相に近付いて行くと、しようと思わなくても勝手にシリアス展開になるんですよね。シリアスな展開って結構苦手なんですが、それでも頑張って書いて行こうと思っていますので、付き合って下さると嬉しいです!
それでは、また次の連載でお会いしましょうー!!
なのはさんとフェイトさんが幸せならそれでいいです。
パラレルが多いような気がします。
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