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なのフェイなの なネタ投稿部屋。
Posted by - 2024.11.23,Sat
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Posted by リー - 2010.08.07,Sat
こんばんはー。
ついったー、フォローしてくれる人が段々増えて来て嬉しい限りです。ありがとうございますー!!
そんで、とりあえず連載更新。
次はリクエスト更新するぞー!!何だか長くなりそうなんでもしかしたら二つに分けるかもしれません。とっても頑張ったよ自分!!

酒が入ってる状態で打ち込んだので、誤字とかあったらどんどん言っちゃって下さい。
それでは、続きからどうぞー!!

 

 

最初の違和感は、最後に会ってから一週間後の事だった。
いつもなら、食事が出来ると喜んでやって来るフェイトが来なかった。一応、心配して通信を繋いでみるが、フェイトからの返事はなかった。
その時は仕事が忙しいのだろうと、自分なりに解釈し、あまり気にしないようにしていた。

だが、次の日もフェイトは来なかった。前日に来なかったのだから、絶対に来ると思っていたのに。
流石にこれは心配になって来る。慌ててフェイトへ回線を繋いでみるが、返事はない。どちらかというと、回線を繋ぐ事を拒否されているような感じだった。

魂を探ろうかと思ったが、死神界にフェイトがいる場合、こちらから魂を探るのは不可能だ。
実際にやってみたが探る事が出来ず、フェイトが死神界にいる事を証明していた。


(――フェイト、ちゃん)


試しにもう一度呼んでみるのだが、やはりフェイトから返事が返って来る事はない。諦めて溜息を吐くと、通学途中で立ち止まっていた事に気付き、再び歩き出す。その時だった。


「なのは!」


不意に名前を呼ばれて振り向くと、そこにはアリサとすずかの姿があった。
心配させてはいけないと考え、無理矢理笑顔を作ると口を開いた。


「おはよ。アリサちゃん、すずかちゃん」
「おはよー。そういえばさっき立ち止まってたけど、何かあった?」


見られていたのか、と少し動揺する。だが、そんな素振りを見せる事なく微笑んだ。


「ううん。今日も良い天気だなって思って」


笑顔を向けたというのに、アリサとすずかの表情は晴れない。
不思議に思って首を傾げると、アリサが盛大な溜息を吐いた。


「…アンタ、また何か隠してるでしょ」
「アリサちゃん…。そんな事、ないよ」


図星を突かれてひるむが、何とか無理矢理笑顔を作る。
友人に嘘を吐くなんて本当はしたくない。だが、もうこれ以上アリサとすずかを巻き込む訳にはいかなかった。
きっともう、これ以上は一般人が踏み込める場所ではないと思うから。


「きっとアンタの事だから、あの人の事よね。私は一応、小学校からの付き合いだから、少しはなのはの考えている事、理解していると思ってる。きっと今、私達には迷惑かけられないから言えない、とか思ってるでしょ。私達だって深く関わるつもりじゃないわ。ただ…」
「悩んでる姿を見るのが辛いから、溜め込んだりしないで言える事は言って欲しい、って思ってるだけだよ。だって私達、友達だから」


アリサの言葉に続くようにすずかは告げると、優しく微笑む。それを見たアリサは黙って頷いた。そんな二人の姿を見て、申し訳ない気持ちでいっぱいになる。
二人に、話そう。
そう覚悟を決めると口を開く。


「…約束、して欲しいの。どんなに危険だと二人が感じても、絶対に話を聞くだけでそれ以上何もしないって」


その言葉に二人は黙って頷いた。それを確認してから再び口を開く。


「急に、来なくなったの。どんな事があっても金曜日と土曜日に連絡もなしに来ないなんて事、絶対になかったのに。心配になったから、一応こっちから連絡取ろうとしたんだけど繋がらなくて…。こんな事、一度もなかったのに…」
「…つまりは音信不通って事?土曜日以降も連絡した?」
「昨日、今日って連絡してはみてるけど、やっぱり繋がらないの…」


その言葉に、アリサもすずかも黙ってしまう。
だが暫くして、暗い表情のままアリサが口を開く。


「まさかとは思うけど…嫌いになったとか…」


アリサの言葉に不安がよぎる。その不安を無理矢理拭うように首を横に振った。


「そんな事ない!!私の事を嫌いになるなんて。だって、あの時にずっと好きだって――」


あの時、という単語にふと言葉を止める。
自分は未だにフェイトからきちんとした言葉は貰ってない筈なのに。一体いつ、フェイトに好きと告げて貰ったのだろう。

――確かあれは、学校の卒業式で。


「…痛…っ」
「なのは!?」
「なのはちゃん!?」


思い出そうとした途端に激しい程の頭痛が襲う。
あと少しで思い出せるというところなのに、身体のどこかで思い出すな、と警告しているのが自分でもわかる。
それに従って思い出すのを止めるのだが、頭痛は治まらない。それどころか、意識すらも遠のいていく。


『なのは…誓うよ。これからもずっと、永遠になのはを好きでいるって』


意識を手放す直前、フェイトの声を聞いた気がした。

 


* * *

 


真っ暗な闇の中をひたすら走る。自分の視線の先、はるか遠くを歩くフェイトに追いつく為だ。


「フェイトちゃんっ!」


走って、必死に名前を呼ぶ。だがフェイトは気付かずに、こちらを振り向く気配すらない。
距離が遠過ぎたんだと思い、再び走ってフェイトへ近付くと、叫ぶ。


「フェイトちゃん!!」


だが、振り向かない。
ならば、もう声なんてかけずに追いついて肩を叩けば良い。そう考えて更に走ると、漸くフェイトに追いつく。
間近になったフェイトの肩をそっと叩くと、やっとフェイトは振り返る。だが――。


「え……?」


フェイトが振り向いたと思った瞬間だった。腹に熱いような痛いような感覚。
自分がよろめいた事で少しだけ二人の間に距離が出来る。その際、目についたのは、フェイトの両手にに握られた果物ナイフと鮮やか過ぎる紅。
それを見て、刺されたのだと理解する。

途端に襲う鋭い痛みに、傷口を片手で押さえると、再びフェイトを見る。
その瞳はどこか虚ろで、壊れた人形のようだった。だが、その瞳から零れる涙が頬を伝った瞬間、凄く安心した。
フェイトが傷付ける事を嫌がっているから。そう思うと、自然と笑みが零れた。


「フェイト、ちゃん…」


微笑んで、フェイトの頬へそっと手を添える。その手に涙が触れた瞬間、フェイトの手の中のナイフが再び腹へ突き刺さる。
そっと目を閉じると、黙ってそれを受け入れた。途端、フェイトの口から言葉が紡がれる。


「な…のは……」
「フェイトちゃん」


――愛してる。
耳元で静かに囁くと、震えるフェイトの身体をそっと抱き締めた。

 


* * *

 


「なのはっ!起きた?大丈夫!?」
「あ、れ…?私」


ぼんやりしたまま辺りを見渡す。見覚えのない部屋だと首を傾げていると、すずかが口を開いた。


「覚えてない?なのはちゃん、道で突然倒れて救急車で運ばれたんだよ」
「あ…。そっか、あの時…」


運ばれたという事は、ここはおそらく病院なのだろう。近くにある窓の外を見ると、朝に比べて随分と日が高くなっている。
時間帯的には昼だろう。


「アリサちゃん、すずかちゃん…学校は?」
「心配だから、目が覚めるまで一緒にいるって言って遅刻扱いにして貰ったわ。倒れたのは軽い貧血だろうって。今日中には家に帰れるみたいよ」
「そっか…。心配かけて、ごめんね」


俯いて二人に謝ると、二人は笑顔で許してくれた。それと同時に、様子を見に来た医師が部屋に入って来る。
それを合図に、二人は荷物を持って立ち上がった。


「それじゃ、私達は学校に行くわ。今日はゆっくりと休むのよ」
「お大事にね、なのはちゃん」


部屋を出て行く二人に手を振って見送ると、医師が診察を始める。黙ってそれを受けながらも、心の中でこっそりとフェイトを呼ぶ。
だが、予想していた通り、フェイトにそれが届く事はなく、フェイトからの返事もなかった。

その日、無事に病院から家へ帰り、ベッドの中で携帯の電源を入れると、アリサからメールが入っていた。
件名に「言い忘れてたけど」と表記されているメールを開くと本文を読む。いつものアリサらしい言葉で書かれている。思わず笑みが零れた。


『今の時点で解決法は、私やすずかにもわからないけど、とりあえず信じる事が大切なんだと思う。連絡もないけど、絶対に大丈夫だって。もしなのはが不安になって信じられなくなったら、私が一発気合いを入れてあげるから、いつでも相談しなさいよ!』


「アリサちゃん…」


携帯の返信ボタンを押して『有難う、頑張るね』と短く打ち込むと、送信してからそっと閉じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

後書き
12話ー!!とりあえず、異変に気付くなのはさんのお話です。
なのはさんもこれから徐々に巻き込まれつつも頑張っていきますよー!!
次回からなのはさんの試練となっていく…もとい鬱展開まっしぐらですが…応援してやって下さい。自分もなのはさんも頑張ります。
では、次回の更新にてお会いしましょう!

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なのはさんとフェイトさんが幸せならそれでいいです。
パラレルが多いような気がします。

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