とりあえず七月半ばくらいまでは頑張って更新します。それ以降はちょっとストップー。試験あるし…。
そんな訳で、前に弟からネタを提供してもらったなのは会長ネタ。あくまで小ネタなので、会長はなのは様がタイトルじゃないですからね!間違えないで!!
あと他に、前に書いた御主人様と奴隷ネタの没案があるんですが、それもそのうち載せます。
では、続きからどうぞー。
最近暮らし始めた新しい街の探索の途中。
偶然にも見つけた市営の運動公園に辿り着いた。体育館、テニスコート、球場などの運動施設が並ぶ中、選んだのは弓道場。
深い理由はない。ただ、海外出身の自分からしてみれば今まで縁がないものだったから、興味をそそられただけだ。
こっそり中へ入ると、最初に視界に入ったのは、綺麗な亜麻色の髪。それから、的を見る真剣な瞳に、弓を引く綺麗な指に。
――完全に、惚れてしまった。
暫くは見惚れていたが、彼女の放った矢が的の中心を貫いた時に、思わず拍手をしてしまった。
その音に、彼女は驚いてこちらを見る。何だか急に恥ずかしくなった。
「びっくりしたぁ。いつからいたの?集中してて気付かなかったよ」
「あ、いや…その、ほんの少し前です。驚かせちゃってごめんなさい」
そう告げて頭を下げると、彼女は優しく微笑んだ。笑った顔も素敵だな、なんて考えて顔が熱くなる。
「気にしないで。この日は元々人は滅多に来ないから余計にびっくりしただけだし。そうだ、まだ時間あるかな?」
「はい…今日は予定もありませんし」
「なら、休憩にするから少しお話しよう?ちょっと飲み物買って来るね」
有無を言わさずに置いてあった鞄から財布を出すと、近くにあった自動販売機でジュースを二本用意して一本をこちらに差し出した。
躊躇いがちにそれを受け取ると、プルタブを捻って一口飲む。すると彼女は笑顔でこちらを見た。
「好みとか聞かなかったから適当に買ったけど、大丈夫かな?嫌いだったりしない?」
「大丈夫です。これ、好きですから」
缶を振りながら笑顔で答えると、安堵したような表情を浮かべた。そして彼女は口を開く。
「見たところ外人さんだけど…随分日本語上手いんだね」
「あ、私……九歳の頃からこっちで暮らしてますから」
「そうなんだ。あ……自己紹介、まだしてなかったよね。私、高町なのはっていうの」
「私はフェイト。フェイト・T・ハラオウンっていいます。あの、なのはさんは」
「なのは」
自分の言葉を遮るように自分の名前を呼ぶとなのはに対して首を傾げると、なのはは再び口を開いた。
「なのはって呼び捨てでいいし、敬語もいらないよ。フェイトちゃん、私とあまり歳離れてなさそうだし」
「えと、じゃあ……なのははいつもここで練習してるの?」
「うーん…毎日じゃあないんだ。私、弓道部で平日は学校の弓道場にいるから。ここにいるのは休日だけなの」
「練習熱心なんだね。凄いよ」
そう言って笑顔を見せると、なのはが僅かに頬を染めて俯いた。もしかしたら、褒められ慣れていないのかもしれない。
「す、凄くないよ?私より凄い人なんて沢山いるし!」
「でも、今までずっと努力しているんでしょ?継続する事が出来るのは、凄い事だと私は思う」
なのはの顔が真っ赤に染まった。
可愛らしいな、と思っていると、なのはの方から小さな声が聞こえてきた。
「……有難う」
「どういたしまして」
なのはは慌てて立ち上がると、残っていた缶の中身を飲み干して、ゴミ箱の中に放り込んだ。
「さ、さて…休憩終わりっ!私はまだ練習していくけど、フェイトちゃんは…」
「私はもう少し、見て行こうかな」
「そっか」
それだけ言うと、なのはは練習に戻る。
それを見ながら、途中で帰ろうかと考えていたが、結局放課後まで残ってしまった。
ずっと見ていたい程、綺麗だったから。
* * *
「生徒会?」
「そや、生徒会。私も入っとるんやけど最近文化祭の準備とか忙しくてなぁ……。せやからフェイトちゃんが手伝ってくれると嬉しいんやけど」
そう私に言うのは、転校した学校で同じクラスになった八神はやて。転校初日から色々と世話を焼いてくれたせいか、最近ではかなり仲の良い部類に入る友達だ。
そんなはやてからの突然の誘い。
頼られるのは嬉しいが、転校して来て間もない自分が、生徒会の手伝いなど、出来るものだろうか。
「でも私、転校したばかりで学校の事わからないのに……」
「大丈夫や。会長は結構しっかりしとるから、フェイトちゃんを一人で仕事させるって事はないと思うで。だから、お願いや」
「……仕方ないかなぁ。いいよ。手伝う」
「有難なー。フェイトちゃん。今日、早速紹介したいから、昼休みに生徒会室行くで」
はやての言葉と同時に、予鈴が鳴り響く。それを聞いたはやてが慌てて自分の席へ戻っていったのは、今からおよそ一時間前。
今は昼休み。はやてと生徒会室に向けて歩いている最中だ。
階段を下りて真っ直ぐ歩くと、生徒会室の文字が。そこで足を止め、はやてはノックもせずにドアを開けた。
出来ればノックくらいするべきだとは思うが、後ろについて行っている身である以上、黙って入室するしかなかった。
「なのはちゃーん!助っ人、連れて来たでー」
「……え?」
はやての言葉に、思わず声を上げる。何故なら、はやてが呼んだ名前は、昨日出会った少女の名前なのだから。
「こら、はやて!年上なんだから敬語くらい使いなさい!!」
「いいよ、アリサちゃん。幼馴染なんだし…。それに、私は気にしてないから。寧ろ今更敬語使われた方が違和感あるよ」
「まぁ、なのはがそう言うなら構わないけど…」
「有難う、アリサちゃん。それで、はやてちゃんが連れて来た助っ人さんは…」
こちらに近付いて来る足音が聞こえるが、顔を上げる事が出来ない。昨日聞いた綺麗な声が、今ここで聞こえているのだから。
会長というのはもしかして、いや、確実に――。
そして足音が、止まる。
「フェイトちゃん……?」
「…なのは」
顔を見ようと見上げた瞬間、なのはの目が大きく見開いた。
なのは会長とフェイトさん、どうでしたか?馴れ初め編的な(笑)
ちなみにここでのキャラ設定。
なのはさん→会長様。そして弓道部所属。
フェイトさん→転校生。
アリサさん→副会長。なのはさんのクラスメート。
すずかさん→フェイトさん同様、生徒会のお手伝い。なのはさん、アリサさんと同じクラス。
はやてさん→生徒会所属。なのはさんとは幼馴染。そしてフェイトさんと同じクラス。
……という感じで。
これ続…かない、かなぁ。期待が大きかったら考えます。それでは、お粗末様でした。
なのはさんとフェイトさんが幸せならそれでいいです。
パラレルが多いような気がします。
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