タイトル特に意味ないです。あ、小ネタの内容的には関係あるけど!!
教育実習、こんな感じで恋が始まればいいなぁっていう妄想から生まれました(嘘)
なのはさん→大学四年。教育実習中。
フェイトさん→なのはさんの教育実習中の担当教師。
みたいな感じで。
なのはさん視点なんですが、これ実はフェイトさん視点も考えてます。一応。
でも多分書かない。
うーん…拍手の回数が三回以上になったら載せる…かな?とか考えてる自分がいる。
実はフェイトさん視点の方がえろす(笑)
まぁとにかく、読むって方は是非どうぞー。
「やり直し」
「…………」
冷たい言葉と共に、昨日まで必死に作成した書類が突き返される。書類の内容は、一週間後に控えた発表で行う授業の学習指導案である。
「ど、どこが間違ってるんですか?」
「色々あるんだけど……まず最初に日付。実施するのは一週間後なんだから、今日の日付じゃおかしいでしょ。あと、誤字とか文章が適切じゃなかったりとか」
「……あぅ」
国語は苦手だ。だから誤字や文章について多少指摘されるのはもうこれを提出する時点で覚悟していた。
だが、日付を間違えるなんて、今時小学生でも中々いないだろう。呆れられる原因を自分で作ってしまって、自分はどうするつもりだ。
「そんな訳で、明日また提出してね」
「……はい」
返事をしてから踵を返し、職員室を出る。それと同時に盛大な溜息を吐いた。原因は、先程話していた実習指導担当のフェイトにある。
教え方は上手いし、美人だし、普段は笑顔が絶えず優しくて、生徒にとても人気がある。
また、仕事が出来るからだろうか。同僚に対しての人気も計り知れない――と、以前少し会話した生徒から聞いた。
だが、そんなフェイトにも例外がある。それが私だ。何故か私に対しては妙に冷たい。
質問すれば答えてくれるし、情けないミスをしようとも必要以上に咎めたりしない。決して、無視をされている訳ではないのだ。寧ろ、良くして貰っている部類だろう。
――ただ、笑顔がないだけで。
「……嫌われてるのかな」
ぽつりと呟いてみるが、その質問に答えてくれる声は全くなかった。
* * *
更に時間は経ち、長かった教育実習の最終日。同じように実習に来ていたアリサ、そしてアリサの担当であるはやてに連れられて居酒屋に来ている。
当初、三人だけなのかと思いきや、居酒屋で待っていたのはフェイトの姿。その姿を見て、断ろうと思ったのだが、強引に席に座らされ、仕方なく飲む事になった。
「何や何や。なのはちゃん。酒進んどらんでー」
そう言いながらもはやては、空になったグラスにビールを注いで手渡す。
本当は酒に強くないので断りたいところなのだが、はやてが年上という事もあって断る事が出来ない。渋々グラスを受け取ると、口を付ける。
そんな状態が暫く続いたのだが、一時間程経過してから、流石に見かねたのか、フェイトがはやての腕を掴んだ。
「はやて。高町さんお酒強くないみたいだし…そろそろ止めた方がいいよ」
「何言っとるんやフェイトちゃん。吐くまで飲まんと強くなれへんよー」
「別に強くならなくてもいいんじゃ……って、高町さん、もう飲まなくていいから!」
「ふぇ…?」
酔っていたのだろう。はやてに渡されたグラスを迷う事なく飲む。
だが、そこで意識が途切れた――。
* * *
「ん……ぅ?」
朝日の眩しさに目を覚ます。
何度か瞬きを繰り返してから辺りを見回すと、自分が見覚えのない部屋にいる事に気付く。
慌てて起き上がると、突如激しい頭痛が起こり、顔を顰める。それと同時に部屋のドアが開き、フェイトが入って来た。
「あ、起きたんだ。水、飲む?」
フェイトの言葉にうなずいてグラスを受け取ると、一口飲んだ。相変わらず頭痛は治まらないが、少しはマシだ。
そこで突如、異変に気付く。
「フェイト先生が、笑ってる……」
「急にどうしたの?昨日も笑ってたと思うけど……。第一、なのはが笑って欲しいって言ったんじゃない」
フェイトの言葉に、首を傾げる。一体昨日の何時、自分がフェイトに対してそう言ったのだろう。第一、フェイトは自分の事をなのはと呼んでいただろうか。
「あぁ、それと…シャツと下着、洗っておいたから」
「え……?ふぇぇぇぇぇぇ!?」
そこで漸く、自分が何も着ていない事に気付いた。慌ててシーツに包まって身体を隠すと、フェイトが面白そうに笑った。
「そんなに恥ずかしがる必要ないんじゃないかな…。昨日も見たんだし」
「き、昨日っていつの話ですか!?私全然記憶がないんですけど…」
「記憶が、ない?」
フェイトの質問に黙って頷く事で肯定する。すると、困ったような表情を浮かべたフェイトはベッドに座り、口を開く。
「……説明した方がいいかな?」
「はい…」
「昨日なのは、凄く酔ってて、どうも家に帰れそうにないから、私の家に泊める事になったんだけど…」
そこでフェイトは言葉を止めて口を閉じる。どうも何か躊躇っている様子だったのだが、やがて意を決したような表情になると、再び口を開いた。その頬は、真っ赤だ。
「家に着いたら急になのはが誘って来て、私も酔ってたから、勢いで…その……しちゃったんだけど…」
誘って来て、する事と言ったら一つしかない。
「え…えぇぇぇ!?嘘、ですよね…?」
「嘘じゃないよ……じゃあ、このキスマークはどういう事になるのかな。それに、なのはも」
そう言うとフェイトはシャツのボタンを外して見せる。フェイトの肌には沢山のキスマークが。それと、自分の身体にもだ。既成事実かと思ったが、キスマークの位置的にどう考えても自作自演で出来るものではない。
それに、よく思い出すとそんな夢を見たような気がする。だがフェイトの言った事が真実ならば、確実にそれは夢ではなかったという事だ。
そう考えると急に羞恥心やら罪悪感が込み上げてきた。
「あ、ああああのその、ごめんなさ……」
「どうして謝るの?」
「だってフェイト先生、私の事好きでもないのにそんな無理矢理付き合わせて――」
言葉が途切れる。フェイトの唇が自分のそれに触れたからだ。
「――っ!?」
「勝手に決め付けないでよ。これ、昨日も言ったんだけど……」
「私、なのはの事がずっと好きだったんだ」
突然の告白に、呆然とフェイトを見つめる事しか出来なかった。
後書き
フェイトさんが冷たかったのは、好き故にという話(笑)
そしてなのはさんもちょっぴり片思いな感じ。
フェイトさんの家に行ってなのはさんとフェイトさんがどうなっていたのか……続きはwebで!!
なのはさんとフェイトさんが幸せならそれでいいです。
パラレルが多いような気がします。
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