わーい。更新ー。こんな時間になったのは日付変わるくらいまで寝てたから…。
今日までちょっと大学関係で実習だったんですが、もう疲れる疲れる…楽しいんですがね。そしたら晩御飯(という名のケーキ)を食べて寝てたんですよ。
とりあえず更新します!今回は、前に言っていたフェイなのネタについてのやつです。まずはツバキさんが拍手にて見たいと言っていた生徒会長と転校生ネタ。これが終わったら次はなぁしさすさん希望のご主人様と奴隷ネタにしますぜ。
それでは、興味ある方はどうぞー。
転校初日。初めての校舎を歩き目指すのは職員室のつもりだった。だが、何故か自分は未だに廊下を歩いていた。
「…迷っちゃった」
辺りを見回してみるが、生徒や教師のいる教室は一つもない。どうやら見当違いの場所にいるらしい。
一応廊下を見て、道を聞ける生徒や教師を捜すが、人の気配すらなかった。あまり幽霊や怪談話は信じたりしない方だが、それでもこの状況は不安が背中を押し、怖く感じる。
「うぅ…こんな時に寝坊なんて。いつもならしないのに…」
今日に限って目覚まし時計が壊れた事で寝坊。その為に、道を聞くという予定も全て狂ってしまった。狂っていなければ、こうして迷子になる事もなかっただろう。
だが、いつまでもここにいる訳にはいかない。何とかして職員室に辿り着かなければと歩き出したその時、微かではあるが声が聞こえた。
「ごめ……ね、私は…とは……」
「わかっ……わざわざ…りがとうご……した」
耳を澄ますと、二人の女性の声がする。その方向へ歩いて行こうとすると、突然慌ただしい足音が聞こえた。見失う訳にはいかないと焦り、急いで階段を上って二階へ出る。
その瞬間に視界に入ったのは、綺麗な金色の髪だった。
「あの……っ」
息を切らしながら声をかけ、目の前に立つ生徒の顔を見る。思わず美人だと感じてしまう程の美人だ。同性として嫉妬したくなるくらいに。
「慌てなくていいよ。大丈夫?」
話したいのに呼吸の乱れが邪魔をする。そんな自分の姿を見た彼女は心配そうな表情を浮かべて背中を擦ってくれた。
やがて落ち着いて来た頃を見計らって、彼女は再び口を開く。
「落ち着いたみたいだね、よかった。君、見た事ない子だけど…転校生かな?確か、今日からって話だったと思うんだけど」
「はい、そうです!本当はもっと早く来る筈だったんですけど…その、寝坊しちゃって」
「寝坊?あぁ、だからかな…」
彼女が微笑んだのと同時に手が伸びる。すると、その手は頭を何度か撫でた。
「寝癖、ついてるよ。見つけたついでだから直してあげるね」
「い、いいですよ!自分で直しますから!!」
高校生にもなって誰かに寝癖を直してもらう、という事が恥ずかしくて彼女の手を掴もうとしたが、逆に掴まれてしまう。
「遠慮しないで……それとも、触られるのは嫌かな?」
「い、嫌じゃ…ないです」
悲しそうな表情を見せた彼女をどうしても拒む事が出来ず、諦めてされるがままになる。すると、暫くして満足そうに頷いた彼女が手を離した。
「うん。これで大丈夫かな」
「あ、有難うございます…」
真っ赤になっているであろう顔を見られるのが恥ずかしくて俯きながらお礼を告げる。そこで、当初の目的である職員室の場所をまだ聞いていない事を思い出した。だが、自分で口を開く前に身体がふわりと浮いた。それが、彼女によって抱き上げられたのだと気付くと、更に熱が顔に集まった。
「な、何してるんですか!?」
「んー迷子のお姫様を目的地まで運んであげようかと」
「そ…んな、自分で歩けます!!」
「もう少しだけこうさせてよ。近くになったらちゃんと下ろすから…ね?」
先程もそうだったが、おそらくダメと言っても押し切られてしまうだろう。ならば無駄な抵抗はしない方が良いと判断して身を任せる。すると、彼女は嬉しそうに笑った。
「目的地はどこかな?」
「あ…職員室です」
場所を告げると、彼女はすぐに歩き出す。
暫くして、職員室が近くなったのだろう。彼女は抱き上げていた身体を下ろしてから手を引いて歩き出す。やがて、職員室と書かれた札が下がっている教室が見えたところで彼女は口を開いた。
「そういえば、学年とクラスはどこだか聞いてる?」
「えっと、二年B組…です」
「B組…。あの人か…」
顔は前を向いているので確認出来なかったが、声が心底嫌そうに聞こえる。
何かあったのかな、なんて考えている間に職員室の前に来ていて、ドアをノックしてから入室した。
「失礼します」
「し、失礼しまーす」
開いたままのドアを閉めようとするのだが、先に入室していた彼女によって再び引っ張られた為に、それは出来なかった。
そして、一人の教員の前で止まる。
「おー。フェイトちゃんやないの。久しぶりやね。授業中に何の用なん?まさか、揉まれに来たんか?」
「先生、そういうのセクハラって言うんですよ。そうじゃなくてこの子、先生のクラスに今日から入る転校生でしょう。廊下で道に迷ってましたよ」
「あぁ、なのはちゃんやね。お母さんから遅刻だとは聞いとったんやけど…。随分遅いなぁと思ったら道に迷ってたんか。なのはちゃんの事はわかったけど、フェイトちゃんは廊下で何しとったん?」
「…保健室に行こうとしてるところで偶然会ったんですよ」
彼女――フェイトの顔を見るが、体調が悪そうな素振りは全くない。明らかに嘘である筈だが、自分の担任となるこの先生はそれ以上言及しなかった。もしかしたら、何かに気付いたのかもしれない。
「ま、ええわ。とにかく有難な、フェイトちゃん。また今度遊びに来たってな」
「気が向いたら行きますよ。それでは失礼します。……また、ね」
「あ…。はい」
出て行くフェイトに対して一礼すると、先生の方へ向き直る。すると先生は、何やら面白そうな表情を浮かべてフェイトを見た後、こちらへ向くと口を開いた。
「へー…転校早々で随分気に入っとるんやねぇ。後でからかってやろ。……っと、自己紹介がまだやったな。私はこれからなのはちゃんの担任になる八神はやてや。教科は国語な。さっきのフェイトちゃんは昨年うちのクラスやったんよ」
「そうだったんですか。あ、宜しくお願いします。八神先生」
「そんな固い呼び方せんでええよ。普通にはやて先生って皆呼んどるで」
はやてから出された手を握りながらもはやて先生、と言い直せば、満足したように微笑んだ。どうやら悪い先生ではないらしい。
その事に安堵していると、はやてが立ち上がった。
「ま、とにかく皆に挨拶せな。次の授業現代文で担当私やから、一緒に行こうか」
床に置かれていた鞄を持って職員室を出ると、はやてが向かったのは教諭室。ポケットから鍵を取り出して扉を開くと入るように促された。
それに従って中へ入ると、椅子へ座らされる。
「今の授業終わるまでもう少し時間あるからな。それまで、私とお話や」
「は、はい…」
「そんな緊張せんでええよ。お茶でも飲む?」
はやては立ち上がって手早く茶を用意すると机の上にそれを置く。お礼を言いながらも一口啜ってから一息吐いた。
「うちの校長はな、このお茶の中に砂糖とミルク入れるんよ。ありえへんやろ?」
実際に目の前の茶に砂糖とミルクが入れられるシーンを想像してから苦笑して頷く。間違っても飲みたくは、ない。
「それにしても、転校早々フェイトちゃんの世話になるなんて、今日は授業中の時間帯で良かったなぁ。これが朝やったり休み時間やったら、きっと転校初日にして全校のほとんどの生徒を敵に回す事になるで」
「…そんなに凄いんですか。あのフェイトさんって人」
「凄いなんてものやないで。成績優秀、運動神経抜群、おまけに校長の娘で生徒会長。学校内ではファンクラブも存在しとる。男女問わず、泣かせた人間は数知れず、な奴や。学校内で知らない人間なんておらん」
知らなかった。フェイトがそんな有名人であるなんて。確かに、あの容姿であんなに優しくされたら、男女問わず皆が好きになるのも頷ける。おそらくうあの走って逃げた生徒も、その中の一人なのだろう。
「ところが本人は誰とも付き合わんし、私が聞いた話では未だ付き合った人、おらんらしいで」
「そうなんですか」
「好きな人がいるって訳でもないし。…でもそういう純情な所も好かれる理由の一つかもしれんなぁ」
そう言って、はやては手にした茶を一気に飲み干すと立ち上がる。
「さて、そろそろ時間やし、行くで。なのはちゃん」
「はい」
残っていた茶を飲み干してから立ち上がると、教諭室を後にした。
後書きー。
とりあえず前篇終了。転校生が可愛くて仕方ない生徒会長様(笑)
だけど後篇は一気に雰囲気変わるかもしれないです。もう転校生を手に入れようと早速動き出す生徒会長様が見れるかと思います。ぶっちゃけえろい!しかも珍しくフェイト会長が攻めっぽ…い……。それは後々載せます。
今回はちょっとした設定を書いておきます。
なのはさん→転校生
フェイトさん→生徒会長
アリサさん→なのはと同じクラスの生徒会役員。次期生徒会長候補。後になのはさんの友達に。
すずかさん→フェイトさんと同じクラスの副会長様。きっとアリサさんが可愛くて仕方ないに違いない。
はやてさん→なのはさんの担任。昨年度のフェイトさん達の担任でもあった。モテモテフェイト会長やすずかさんに愛されてるアリサさんをからかうのが最近楽しい教師様。
…的な設定です。他にも色々と細かい設定されてますがそれは言わなくてもわかるかと思うので言わない事にします。特にハラオウン家については相当設定が細かいです。
そんな感じで後篇もありますよー。お粗末様でした!!
なのはさんとフェイトさんが幸せならそれでいいです。
パラレルが多いような気がします。
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